イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
「警察は男も女も関係なく、厳しい世界だから・・・ましてや私は総理のSP。
私の父親は警視総監。同僚の男共は父の溺愛を知っていたから、怖くて皆近づいて来なかった。
仕事上は女扱いされなくてもいいけど。プライベートまで・・・それが辛くて・・・だから、ワザと回りに色気を振りまいていたんだ」


「じゃもしかして・・・倭人さんが初めてお付き合いされた人ですか?」

「そうなの」

「・・・意外ですね」

「倭人もそのギャップにびっくりしたわ」

「最初は私と付き合うのに乗り気じゃなくて…それは話したよね」

「結愛さんの方が迫ったと訊きました」

「総理秘書として寝る間を惜しんで仕事していた人だから…彼の方が根負けして、お付き合いが始まった。お互いに忙しいから、デートするヒマなどなく・・・デートはもっぱら彼の部屋でDVD観賞」


「今なら、沢山時間あるし、デートすればいいのに」

「そうだね」

結愛さんは頷き、そのまま布団に転がってしまった。

「気分が悪い・・・」

「大丈夫ですか?倭人さんに連絡しましょうか?」

「それはダメ…誰にも言わないで。菜穂さん。お父さんに知れたら、一大事よ!!」


女同士の秘密になってしまった・・・










< 127 / 235 >

この作品をシェア

pagetop