イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
「岩佐さんもグルなのか?」
「お前はまんまと皆に騙されたんだ」
俺は苦虫を噛み潰したように顔を歪める。
「でも、これは全部…周防家を守る為だ。悠真」
「俺の為?父親が行った悪事を隠蔽したかっただけだろ?」
莉人は喉奥を鳴らし、沈黙した。
「会長は若い時、社長以上に強引なやり方で部下をこき使っていたらしいじゃないか」
「俺の父親はやり手だ。だから、次男の次郎叔父さんを差し置いて、会長に就任して当主代行を務めている」
「莉人が何故?父親の命令に逆らったと思いますか?周防社長」
「それは周防家を守る為だろ?」
仲居が漆塗りの盆に載せて、見事な懐石料理を運んで来た。
徳利と杯も用意されたが、酒を飲む気にはなれなかった。
「お前はまんまと皆に騙されたんだ」
俺は苦虫を噛み潰したように顔を歪める。
「でも、これは全部…周防家を守る為だ。悠真」
「俺の為?父親が行った悪事を隠蔽したかっただけだろ?」
莉人は喉奥を鳴らし、沈黙した。
「会長は若い時、社長以上に強引なやり方で部下をこき使っていたらしいじゃないか」
「俺の父親はやり手だ。だから、次男の次郎叔父さんを差し置いて、会長に就任して当主代行を務めている」
「莉人が何故?父親の命令に逆らったと思いますか?周防社長」
「それは周防家を守る為だろ?」
仲居が漆塗りの盆に載せて、見事な懐石料理を運んで来た。
徳利と杯も用意されたが、酒を飲む気にはなれなかった。