イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
「結愛さんも政府の筋の者ですか?」

「彼女は総理のSPであり、左京警視総監の令嬢です」

「警察庁のトップの娘と付き合ってたのか?」

「今は付き合ってませんよ」

「その割に仲が良かっただろ?」

「仲の良い振りをして、貴方を騙していたんですよ」

俺を欺く為、油断させる為の演技か。


「これからどうするんですか?出来れば、このまま・・・貴方には周防家の当主になって頂きたい。莉人と共に周防家を守って貰いたいんです」


柊は吸殻を携帯用の灰皿に押し込んで、俺に頭を下げた。


「莉人自身だって、この事実は非常に辛いと思います」


菜穂達の父親の命を奪うように命令したのは俺の父親。
莉人の父親は命令の実行者。


「俺だって辛い」

芦沢・・・多賀はこの事実を知っていたんだと思う。だから、データの中身を見るなと念を押した。そのデータを見れば、俺の父親が犯した罪を知るコトになると。







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