イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
そのコピーを拾い上げたのはウサギの着ぐるみだった。
ウサギの着ぐるみさんは黙って私達の元に歩み寄り、結愛さんに優しく差し出す。
「ありがとう。ウサギさん」
ウサギは結愛さんの言葉にテレて小首を傾げた。
そして踵を返して広場でイベントを繰り広げている銀行系クレジットカードの案内ブースに戻って行った。
「優しいウサギさんですね」
「そうね。お礼にクレジットカード作ってあげようかな?」
結愛さんはスマホのケースにコピーを挟んだ。
「妊娠がハッキリと分かったし、倭人さんにキチンとお話した方がいいですよ」
「そうなんだけど・・・」
「一人産んで育てるんですか?」
「そんなつもりはない」
「じゃどうするんですか?まさか・・・」
「何でそんなに向きになるの?菜穂さん」
「それは・・・父が事故で亡くなった後、母が一人で私達を育てたから…やっぱり一人で育てるのは大変だと思います」
私達を一人で育てていた母は元々カラダが弱く、無理が祟り、亡くなった。
ウサギの着ぐるみさんは黙って私達の元に歩み寄り、結愛さんに優しく差し出す。
「ありがとう。ウサギさん」
ウサギは結愛さんの言葉にテレて小首を傾げた。
そして踵を返して広場でイベントを繰り広げている銀行系クレジットカードの案内ブースに戻って行った。
「優しいウサギさんですね」
「そうね。お礼にクレジットカード作ってあげようかな?」
結愛さんはスマホのケースにコピーを挟んだ。
「妊娠がハッキリと分かったし、倭人さんにキチンとお話した方がいいですよ」
「そうなんだけど・・・」
「一人産んで育てるんですか?」
「そんなつもりはない」
「じゃどうするんですか?まさか・・・」
「何でそんなに向きになるの?菜穂さん」
「それは・・・父が事故で亡くなった後、母が一人で私達を育てたから…やっぱり一人で育てるのは大変だと思います」
私達を一人で育てていた母は元々カラダが弱く、無理が祟り、亡くなった。