イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
頬を伝う涙を指先で不器用に拭うとそっと瞼にキスを落とす。

「私も貴方を愛してます」

「お互いに心を重ねたワケだ」

悠真さんの嬉しそうな声が鼓膜を擽り、唇が私の唇を塞いだ。
そっと唇を吸うとそのまま、ゆっくりと口内に彼の温かな舌が差し込まれた。


口内を愛しげに蹂躙し、キスの濃度を高めてゆく。


幾度も交わしたキス。

今までなくカラダが疼き、すべてを忘れるほどに酔い痴れさせる。


心の重なったキスの味は極上の甘さ。


そのキスの先はカラダ中が蕩けてしまうかもしれない。

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