イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
周防社長が予約した店は最上階のフレンチレストラン。
奥の個室にと案内された。
テーブルには真っ白なテーブルクロスがかかり、真ん中には綺麗な花が飾られ、小さなキャンドルライトがオレンジ色の光を点していた。
全面硝子の向う側には薄く撒かれたような光の沢山の粒が輝いて見えた。
高い場所から見える夜景がこんなにも綺麗だなんて初めて知った。
向かい合わせに腰を下ろし、革張りのメニューを開いた。
「・・・」
フランス語で書かれたメニュー…仮名が打たれているが読めば読む程、迷った。
周防社長が適当にメニューをオーダーし、従業員が部屋を出て行った。
「何を頼んだんですか?」
「俺と同じメニューだ」
周防社長は少しだけネクタイを緩め、グラスの水を飲んだ。
夜景も素敵だけど、目の前に座る周防社長も素敵だった。
社長は私のコトを自分に見向きしない不思議なオンナだと言っていたが。
それは違う。
私も他の皆と同じで彼に憧れていた。
社長が、余りにも神々し過ぎて、皆のように直視できなかっただけ。
奥の個室にと案内された。
テーブルには真っ白なテーブルクロスがかかり、真ん中には綺麗な花が飾られ、小さなキャンドルライトがオレンジ色の光を点していた。
全面硝子の向う側には薄く撒かれたような光の沢山の粒が輝いて見えた。
高い場所から見える夜景がこんなにも綺麗だなんて初めて知った。
向かい合わせに腰を下ろし、革張りのメニューを開いた。
「・・・」
フランス語で書かれたメニュー…仮名が打たれているが読めば読む程、迷った。
周防社長が適当にメニューをオーダーし、従業員が部屋を出て行った。
「何を頼んだんですか?」
「俺と同じメニューだ」
周防社長は少しだけネクタイを緩め、グラスの水を飲んだ。
夜景も素敵だけど、目の前に座る周防社長も素敵だった。
社長は私のコトを自分に見向きしない不思議なオンナだと言っていたが。
それは違う。
私も他の皆と同じで彼に憧れていた。
社長が、余りにも神々し過ぎて、皆のように直視できなかっただけ。