イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
悠真さんと甘い夜を過ごした私は寝坊してしまい、30分遅れでキッチンに猛ダッシュした。
「おはよう」
倭人さんがキッチンに立って、フライパンで目玉焼きを作っていた。
「おはようございます」
「菜穂さん、色々とありがとう」
「あ…いえ。良かったです。上手くいって」
「問題は山積みだけどね・・・」
倭人は言葉を濁すとキッチンにカウンターに並べた4つのプレート皿に出来立ての目玉焼きを順番にのせていった。
プレートには、既にクロワッサンと千切りキャベツ、プチトマトものっていた。
「サラダのドレッシングは好みで」
「はい。手際いいですね」
「一人暮らしだから…これ位は出来ないと」
「ご両親は?」
「両親は俺が4歳の時に離婚した」
「変なコト訊きましたね。すいません」
「いいよ。それよりも、社長起こしてあげて」
「あ、はい」
私は寝室に戻り、悠真さんを起こす。