イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
「やっぱり、結愛は悪阻で気分が優れないようだ」

悪阻で寝込む結愛を抜いて、3人で朝食を食べる。

「倭人、結愛さんのご両親にはどう説明する?」

「今の俺では左京警視総監に会わせる顔がない。少しだけ、結愛の妊娠は黙っててくれないか?」

「お前がそう言うんなら、黙ってやるよ。なぁ?菜穂」

「うん」

「ありがとう」

倭人さんは申し訳なさそうに頭を下げた。


「私が居るし、心配しないで下さい。倭人さん」

「結愛は菜穂さんのボディガードとして来たのに・・・」

「さっさとメシ食って出勤だ。倭人」

「はい…来亜さんは今日も欠勤ですか?」

「さあな」

「来亜さん…欠勤しているんですか?」

「ん、あ…色々とあって・・・」

「私が原因ですか?」

「別に…俺が悪いんだ・・・」
悠真さんの歯切れの悪い言葉。

「菜穂さんが心配するコトじゃないですよ」

倭人さんが心配そうな私の顔を見て心を和ませてくれた。

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