イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
悠真さんに従兄弟が居たコトは初耳だった。

「コーヒーをどうぞ」

私は黙ってソファにする莉人さんにコーヒーを淹れた。

「いいから座ってくれ」

莉人さんに促され、彼の目の前にソファに腰を下ろす。


「私に話って何ですか?」

「さすがは兄妹。芦沢に顔が似てるな・・・」

莉人さんは私の顔をジッと見てポツリと呟く。


「莉人さんも兄をご存知なんですね」


「君の父親のコトも知ってる。芦沢啓介だろ?」


兄の話では父は週刊誌の記者だと言っていた。

でも、父が事故で亡くなったのは私が2歳の時。父の顔は写真を見ても思い出せない。

「君の父親は事故と死んだとされているけど、実は殺されたんだ」


莉人さんの不穏な言葉に心がざわめく。






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