イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
「貴方の言う柊倭人さんです」


私は倭人さんのスマホに電話を掛けた。

その隙に管理室に居た吹雪さんと黒系のスーツ姿の男性が部屋に入って来た。


「どうしたんだ?結愛」

「お、お兄ちゃん・・・」

倭人さんの通話し、結愛さんの容体を告げる。


電話を切るとスーツ姿の男性が結愛さんを介抱していた。


「心配するな。救急車は手配したから…安心しろ」


「ありがとう…お兄ちゃん」


少しパーマがかかった黒髪をワックスで無造作にセットし、
顎にちょび髭を生やした端正な顔立ちの男性。

長身でスーツの上からでも鍛え上げられたボディが分かる。


「俺は警察庁の左京凛苑(サキョウリオン)だ」


結愛さんをソファに座らせると左京さんは私に警察手帳を見せた。

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