イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
莉人は一人でビルを後にし、俺は菜穂の居る部屋に戻る。
「ただいま」
「お帰りなさい。悠真さん」
菜穂の変わらない態度がかえって辛かった。
「結愛さんの容体は本当に大丈夫なのか?」
「あ、はい…でも、暫くは入院するそうです」
「そうか・・・」
菜穂の訊く前に、結愛さんに付き添った倭人から赤ちゃんの無事を訊いていた。
「お前、莉人から全部訊いたんだろ?」
「・・・はい」
長い沈黙の後、菜穂は静かに頷いた。
出来れば、俺のそばに居て欲しいと言いたい。
でも、それは菜穂にとって辛いコト。
「私…父の顔はよく憶えていません。兄は憶えているかもしれませんが・・・私が2歳の時の話だから」
そんな2歳の小さな子供を持つ男を俺の父は殺した。
俺の罪の深さが増す。
「全部事実だ。ハッキリとは言えないが、お前達の父親は国と我が社が絡んだ不正の事実を暴こうとしていたんだ」
「悠真さん・・・」
「ただいま」
「お帰りなさい。悠真さん」
菜穂の変わらない態度がかえって辛かった。
「結愛さんの容体は本当に大丈夫なのか?」
「あ、はい…でも、暫くは入院するそうです」
「そうか・・・」
菜穂の訊く前に、結愛さんに付き添った倭人から赤ちゃんの無事を訊いていた。
「お前、莉人から全部訊いたんだろ?」
「・・・はい」
長い沈黙の後、菜穂は静かに頷いた。
出来れば、俺のそばに居て欲しいと言いたい。
でも、それは菜穂にとって辛いコト。
「私…父の顔はよく憶えていません。兄は憶えているかもしれませんが・・・私が2歳の時の話だから」
そんな2歳の小さな子供を持つ男を俺の父は殺した。
俺の罪の深さが増す。
「全部事実だ。ハッキリとは言えないが、お前達の父親は国と我が社が絡んだ不正の事実を暴こうとしていたんだ」
「悠真さん・・・」