イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
悠真さんはほろ酔いで、シートに深々と座って眠ってしまった。


飛行機初乗りの私は悠長に寝れず、香港のガイドブックを見ていた。


「もうすぐですね」


隣のシートに座る倭人さんが教えてくれた。


ポーンと言う音と共に『シートベルト着用』のアナウンスが機内に流れる。最初は広東語続いて日本語と。


私は慌てて悠真さんを起こし、シートベルト着用を促した。


悠真さんは目を擦りながらシートベルト着ける。



飛行機がゆっくりを高度を下げて着陸態勢に入っていく。

私は足を踏ん張りらせ、全身を力ませる。


「怖いのか?」


「はい」

悠真さんは軽く笑い、私の手をそっと握って来た。私も力を込めて握り返す。



もうすぐ国際都市・香港に到着する。


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