イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
ドアが開き、ヒールの音を階段に響かせて女性が下りて来た。
彼女の背後に付き従っているのは私のスマホを奪ったサングラスの男性。
殺風景な部屋に真っ赤なチャイナドレスが映える。
スリットから覗く白く細い足。顔立ちも端正で化粧映えする美人だった。
「目が覚めたようね」
「君は!?」
倭人さんの瞳が見開く。
「貴方は確か…周防社長と一緒だった草壁さんね」
「倭人さん…この人は・・・誰ですか?」
「香港支社の支社長秘書・紅蘭さん」
「えっ?」
「ウチの取引内容が『王龍社』に筒抜けだから、莉人が支社内にスパイが居ると言っていたが…紅蘭さん君だったのか」
「大人しく買収から手を引けばいいモノを」
紅蘭さんはウザそうに長い黒髪を掻き上げた。
彼女の背後に付き従っているのは私のスマホを奪ったサングラスの男性。
殺風景な部屋に真っ赤なチャイナドレスが映える。
スリットから覗く白く細い足。顔立ちも端正で化粧映えする美人だった。
「目が覚めたようね」
「君は!?」
倭人さんの瞳が見開く。
「貴方は確か…周防社長と一緒だった草壁さんね」
「倭人さん…この人は・・・誰ですか?」
「香港支社の支社長秘書・紅蘭さん」
「えっ?」
「ウチの取引内容が『王龍社』に筒抜けだから、莉人が支社内にスパイが居ると言っていたが…紅蘭さん君だったのか」
「大人しく買収から手を引けばいいモノを」
紅蘭さんはウザそうに長い黒髪を掻き上げた。