イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
《22》真の目的
悠真side~
「これで誰がスパイか…分かったな」
我々の買収の契約内容は『王龍社』に筒抜けだった。
莉人は支社内に『王龍社』のスパイが居ると考えていた。
無断欠勤した支社長秘書の紅蘭がスパイだと断定し、今後の対応について支社長たちと話し合いが行われていた。
俺の隠しポケットの中のスマホが振動し、ピカピカと光る。
「悠真・・・今は会議中だぞ。マナーモードにしておけよ」
俺は一応、スマホを取り出し相手を確認した。
通話の相手は菜穂・・・
「すまない。少し席を外す」
顔を顰める莉人に謝り、廊下に出た。
「どうした?菜穂」
―――――あああ、あの・・・
菜穂にしては随分と慌てた様子で呂律が回っていない。
「どうした?」
―――――私よ。紅蘭よ。周防社長
「!?」
一瞬何が起こったのか…分からなかった。
「どうして・・・菜穂と紅蘭が一緒に居る?」
――――――コンサルタントの草壁さんも一緒です。周防社長
我々の買収の契約内容は『王龍社』に筒抜けだった。
莉人は支社内に『王龍社』のスパイが居ると考えていた。
無断欠勤した支社長秘書の紅蘭がスパイだと断定し、今後の対応について支社長たちと話し合いが行われていた。
俺の隠しポケットの中のスマホが振動し、ピカピカと光る。
「悠真・・・今は会議中だぞ。マナーモードにしておけよ」
俺は一応、スマホを取り出し相手を確認した。
通話の相手は菜穂・・・
「すまない。少し席を外す」
顔を顰める莉人に謝り、廊下に出た。
「どうした?菜穂」
―――――あああ、あの・・・
菜穂にしては随分と慌てた様子で呂律が回っていない。
「どうした?」
―――――私よ。紅蘭よ。周防社長
「!?」
一瞬何が起こったのか…分からなかった。
「どうして・・・菜穂と紅蘭が一緒に居る?」
――――――コンサルタントの草壁さんも一緒です。周防社長