イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
私達が監禁されていたバーは狭い路地が入り組んだ場所で、パトカーが入れず、左京警視は警官達と共に徒歩でバーまでやって来た。


バーの外には来亜さんの姿が。


「社長!!」

「来亜・・・」

「無事だったんですね・・・」


「左京警視のおかげで助かった・・・」


「菜穂様も大丈夫ですか?」


「はい」


来亜さんと馬は合わないけど、馴染みの顔を見て安堵の吐息が漏れた。


左京警視は倭人さんを背負い、路地を歩いて行く。

私達は左京警視の背中を頼りに通りの出口を目指した。


「重くない・・・ですか?」

似たような体形の男性を背負うのは相当の力が要するだろうけど、左京警視は軽々と倭人さんをおんぶしていた。





「お前を生かして、日本に帰さなきゃ…俺が結愛に恨まれる」

私と悠真さんの背後には来亜さんが歩く。

「紅蘭は逃走した模様です。通りを出て、パトカーに乗るまでは油断しないで下さい」

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