イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
《24》幕引き

菜穂side~

倭人さんに続き、悠真さんが銃弾に倒れた。
同じ院内で倭人さんも手当てを受けていた。


心臓部を撃ち抜かれた悠真さんの容体は深刻だった。


「私を庇わなければ・・・」

「俺が居ながら・・・俺の責任です。菜穂様のせいじゃありません」

来亜さんは悠真さんを護りきれなかった自分を責める。

「悠真が撃たれたって本当か!?」
莉人さんが駆け込んで来た。


「莉人様・・・」


「悠真の容体は?」


「心臓の辺りを撃ち抜かれ、医師の話では五分五分だと・・・」

莉人さんの為に悠真さんは命の危険に晒されている。

「どうして・・・莉人さんのお父さんは悠真さんを殺そうとするんですか?」

「それは一体、どう言うコトだ?来亜」

「莉人様の父上・周防会長がマフィアと取引して、菜穂様達を誘拐し、一人当たり3億円の報酬を与え、殺そうとしたんですよ」

「父さんが!!?紅蘭達と取引?」

「莉人様は何もご存知なかったようですね・・・」

「大体、倭人は俺の友人だ。悠真にだって死なれたら困る…父さんは何を考えているんだ?」


「全部、莉人さんの為だと倭人さんが言っていました」






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