イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
「輸血用の血液では足りず、莉人様と悠子様が・・・」


「悠子様?」

「悠真様のお母様ですよ」


「何故?」


「悠子様は今、仕事で香港に来られているんですよ」


生きて菜穂に会えたと言う素直な喜びに母の存在は水を差した。


俺のカラダの中に母の血が巡っている。


「外で悠真様の意識の回復を待っておられます。ひと目だけでもお会い下さい」


「断る!」

大声を上げて拒否すると胸に激痛が走った。


余りの激痛で呻いた。


「看護師を呼んできます」

来亜は俺を菜穂に任せて看護師を呼びに行った。





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