イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
「俺は撃たれるし、買収は失敗するし、散々だな。莉人は会長が黒幕だって知ってるのか?」


「あの・・・周防会長ですが・・・」

「何だ?」

ドアをノックし、紺の三つ揃いスーツを着た初老の男性が入って来た。


「次郎叔父さん」


「具合はどうだ?悠真」


周防社長が日本から悠真さんの見舞いに来た。
私は突然のコトで動揺する。


きっと、周防会長の自殺のコトを話する為だ。


「月末には絶対に退院して日本に帰ります」

「悠真…実はな…芦沢さん。私は悠真と二人で話がしたい。悪いが、部屋を出てくれ」


周防社長は入るなり、性急に話始めるが、私をチラリと見て病室から出るように促した。

「…分かりました」

私は軽く頭を下げて、病室を出た。






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