イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
社長を悠真様と呼ぶ田中さんは唯の管理人ではない。
「田中さんと社長はどういう関係ですか?」
「田中さんは周防本家の元執事。今は、このビルの駐車場の管理人として働いている」
管理室の奥に入るとエレベーターの両扉が見えて来た。
エレベーターのボタンが表示されている階は52階だけ。
「ここって・・・『B.C.square TOKYO』?」
「気づくのが遅いぞ…お前」
「すいません」
謎の52階フロア。
ビルの何処かに52階直通の専用エレベーターがあると訊いていたが、管理室の奥に存在したんだ。
「52階は何処の社長様が購入しているともっぱらの噂でしたが…このビルのオーナーの周防社長のお住まいだったんですか・・・」
「今夜からお前もそこに住むんだ。菜穂」
社長は、何度も呼んでいたかのように自然体で私の名前を呼ぶ。
「…そ、そうでしたね・・・」
社長に名前を呼ばれ、ドキッとした私は返事をタイミングを遅らせてしまった。
「早く乗れっ」
周防社長が右腕を引っ張り、エレベーターの中に引き込んだ。
私達3人を乗せた金属の箱がまっずぐに52階へと上がってゆく。
「田中さんと社長はどういう関係ですか?」
「田中さんは周防本家の元執事。今は、このビルの駐車場の管理人として働いている」
管理室の奥に入るとエレベーターの両扉が見えて来た。
エレベーターのボタンが表示されている階は52階だけ。
「ここって・・・『B.C.square TOKYO』?」
「気づくのが遅いぞ…お前」
「すいません」
謎の52階フロア。
ビルの何処かに52階直通の専用エレベーターがあると訊いていたが、管理室の奥に存在したんだ。
「52階は何処の社長様が購入しているともっぱらの噂でしたが…このビルのオーナーの周防社長のお住まいだったんですか・・・」
「今夜からお前もそこに住むんだ。菜穂」
社長は、何度も呼んでいたかのように自然体で私の名前を呼ぶ。
「…そ、そうでしたね・・・」
社長に名前を呼ばれ、ドキッとした私は返事をタイミングを遅らせてしまった。
「早く乗れっ」
周防社長が右腕を引っ張り、エレベーターの中に引き込んだ。
私達3人を乗せた金属の箱がまっずぐに52階へと上がってゆく。