イノセントラヴ～不実な社長と契約結婚～

悠真side～

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俺は『周防ホールディングス』に出向した。

莉人は正式に社長に就任し、次郎叔父さんが会長に就任した。

『周防ホールディングス』は新体制で新しいスタートを切る。

「まだ、本調子ではないようだな」

「莉人お前には色々と世話になった」

莉人が俺の礼をフッと笑い、軽く流した。
ソファに対面で腰を下ろし、話を続ける。

「お前…光友銀行の令嬢と婚約するらしいな」

かって俺に持ち込まれた縁談話を莉人が受け入れるコトになった。


「まあな」

「見合い結婚でいいのか？」

「俺は次の後継者を作る為に結婚するだけ。愛してるとか愛してないとか関係ない」


「莉人・・・」

愛故に…暴走してしまい、身を滅ぼしてしまった父親の最後を見てしまった莉人。

心に深い傷を負ったんだな。


でも、俺には莉人の傷を癒せない。