イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
従来の浅く焙煎したアメリカンコーヒーとは違うイタリアのカフェで飲むような深い味わいのあるシアトル系コーヒー。


そのシアトル系コーヒーで世界的に有名な『ヘンリーズコーヒー』一号店が俺の所有するビルの2階にオープンした時は胸が喜びで湧いた。

その『ヘンリーズコーヒー』のオープニング当時から店で働いていたのが菜穂だった。


他の女性従業員は俺が店頭に現れるとキャーキャー喚いて、仕事を忘れ、自前のスマホで撮影する始末だが、菜穂だけは懸命に一人で仕事をこなしていた。


真面目な性格なのか、彼氏持ちなのか、俺に興味がないのか、不思議と色んな考えが頭を巡った。


芦沢と言う苗字が引っ掛かっていたが、それ以上に彼女から目が離せなくなっていた。










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