イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
部屋に戻ると一息入れる時間もなく、慌てて夕食の準備に取り掛かる。


『花国屋』の高級食材を使用した夕食。

私はセーターの袖を捲り、手を洗ってエコバックから筍を取り出した。


「立派な筍・・・」

「水煮じゃなくて良かったの?」

「はい」

私は吹雪さんに一番大きな鍋を出して貰い、水道の水を注ごうとすると制止された。


「水はあそこの水を使用して」

吹雪さんはリビングにあるウォーターサーバーを指差した。


「分かりました」

「兄貴がうるさいんだよ」
「色々と拘りが強いんですね。来亜さんは・・・」

「悠真さんは全然気にしないんだけどね・・・」


今朝の味噌汁に水道水を使用したコトは黙っていよう。


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