イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
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「会長から訊いたよ。光友銀行の友井頭取の令嬢の見合い断ったんだって」
「まあな」
俺の目の前に座るのは『周防ホーディングス』法人営業部部長・周防莉人(スオウリヒト)32歳
彼は会長の一人息子で周防家次期当主第二継承者。
周防家の連中は莉人を次期当主に強く望んでいた。
莉人は外回りでビルの近くまで来たと言って、俺のオフィスにフラリと現れた。
先代の会長の遺言では俺を周防家の次期当主に据え、『周防ホールディングス』の全権も譲れと明記されているが、何一つ守られていなかった。
「芦沢の妹の結婚すると訊いたが気は確かか?」
「確かだ」
黒髪にダークブラウンの瞳、彫りの深い顔立ちで、細身の紺のスーツが似合う長身の持ち主。
事業用不動産の売買や開発をてがける。最近,東京近郊の大規模な宅地造成を成功させた。
最近では海外の投資家を相手に事業用不動産の紹介業も始め、香港の老舗の高級ホテルの買収にも着手している。
「会長から訊いたよ。光友銀行の友井頭取の令嬢の見合い断ったんだって」
「まあな」
俺の目の前に座るのは『周防ホーディングス』法人営業部部長・周防莉人(スオウリヒト)32歳
彼は会長の一人息子で周防家次期当主第二継承者。
周防家の連中は莉人を次期当主に強く望んでいた。
莉人は外回りでビルの近くまで来たと言って、俺のオフィスにフラリと現れた。
先代の会長の遺言では俺を周防家の次期当主に据え、『周防ホールディングス』の全権も譲れと明記されているが、何一つ守られていなかった。
「芦沢の妹の結婚すると訊いたが気は確かか?」
「確かだ」
黒髪にダークブラウンの瞳、彫りの深い顔立ちで、細身の紺のスーツが似合う長身の持ち主。
事業用不動産の売買や開発をてがける。最近,東京近郊の大規模な宅地造成を成功させた。
最近では海外の投資家を相手に事業用不動産の紹介業も始め、香港の老舗の高級ホテルの買収にも着手している。