イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
このまま、菜穂の嘘に付け込めば、彼女の全てを手に入れられるかもしれない。


岩佐さんや吹雪に奪われたくはない。


愛人の子である俺は結婚に展望が持てないが、菜穂をそばにおきたいキモチに溢れている。


芦沢のコトを考えながらも、菜穂に対するキモチを我慢出来ない。


男として菜穂を求めている。

芦沢が大切していたたった一人の家族だが、菜穂が欲しい。

罪作りだと思っても、菜穂を手に入れたい心に逆らえなかった。


切ないキモチに胸を締め付けられるのが何よりも辛い。

この胸に抱いた切なさは

幼い時、母から引き離されて泣き暮らした日々を思い出せる。

俺を金で売った母。そんなコトは露知らず、幼い俺は純粋に母が恋しいと泣いていた。でも、成長して真実を知った時、俺は絶望した。


だから、人を愛するキモチなんて、俺の人生において不要だと思うようになった。

不要だったはずなのに、菜穂が俺の前に現れて・・・






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