イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
吹雪さんは悠真さんが予約した表参道の美容院に向かった。
吹雪さんの説明ではその美容室は有名ハリウッドスターの映画のモデルとなった美容師がプロデュースしたニューヨークを拠点としたサロンらしい。


悠真さんのその美容院の常連さん。


最先端のヘアアレンジやヘアカラーを楽しめるけど、悠真さんの伝言では唯毛先をカットするだけでいいと美容師には言っていたようで、時間は言う程かからなかった。

「次は美容サロンです。菜穂様」


吹雪さんは銀座にある美容サロンに向かった。


化粧業界最大手『星凛堂』の直営の美容サロン。


私のメイクは見事に落とされ、プロの美容部員によって流行のメイクを施される。


私は紗江さんのブティックで購入した服の中で、淡い桜色のスーツを選び、身を包んだ。


「そのスーツでいいそうです」

念の為、吹雪さんはスマホで写真撮影して、仕事中の悠真さんに確認の写メを送信。


悠真さんからは即行で返信メールが届いた。


「菜穂様、本当に綺麗です。まるで、別人のようです」

吹雪さんも私に見惚れるかのような視線を送る。

異性の吹雪さんに褒められ、恥かしく、歯痒い思いを抱いた。


< 73 / 235 >

この作品をシェア

pagetop