イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
「スイートルームって・・・お仕事は?」
「夜は会食だが、夕方まではフリーだ」
悠真さんが腰を下ろしたのを見て、従業員が冷水と黒の上質な革張りのメニューを運んで来た。
「コースはこのプレミアムコース。ワインはいつもの。彼女にはオレンジジュースを頼む」
悠真さん、メニューには一切目を通さず、オーダーした。
「畏まりました」
悠真さんは少しネクタイを緩め、冷水を口に含むと、またスマホを弄り始めた。
スイートルームをリザーブした意味が分からない程、馬鹿じゃないけど。
突然、そんなコトを言われても、「はい、そうですか」とカラダを差し出せない。
「困ります」
「何が困るんだ?」
「あの・・・えーと・・・いきなり、スイートルームと言われても・・・」
「極上の気分を味合わせてやってんだ。
俺にもその気分を味合わせろよ。お前の裸見たのは初めてじゃない。そう恥ずかしがるな」
彼はテーブルに頬杖を付き、くぐもった声でそう呟いた。
見事な色に茹でられたタコのように全身が真っ赤に染まる。
「初めてじゃないのは分かってるし、ちゃんと優しくリードしてやる。だから、安心しろ。菜穂」
私はその行為自体に抵抗感じているのに。
悠真さんにならいいと思うけど、彼は目的の遂行の為に、私に尽くすだけで、愛してるとかそんなんじゃない。
それでも、幸せを感じる私は愚かなオンナだ。
「夜は会食だが、夕方まではフリーだ」
悠真さんが腰を下ろしたのを見て、従業員が冷水と黒の上質な革張りのメニューを運んで来た。
「コースはこのプレミアムコース。ワインはいつもの。彼女にはオレンジジュースを頼む」
悠真さん、メニューには一切目を通さず、オーダーした。
「畏まりました」
悠真さんは少しネクタイを緩め、冷水を口に含むと、またスマホを弄り始めた。
スイートルームをリザーブした意味が分からない程、馬鹿じゃないけど。
突然、そんなコトを言われても、「はい、そうですか」とカラダを差し出せない。
「困ります」
「何が困るんだ?」
「あの・・・えーと・・・いきなり、スイートルームと言われても・・・」
「極上の気分を味合わせてやってんだ。
俺にもその気分を味合わせろよ。お前の裸見たのは初めてじゃない。そう恥ずかしがるな」
彼はテーブルに頬杖を付き、くぐもった声でそう呟いた。
見事な色に茹でられたタコのように全身が真っ赤に染まる。
「初めてじゃないのは分かってるし、ちゃんと優しくリードしてやる。だから、安心しろ。菜穂」
私はその行為自体に抵抗感じているのに。
悠真さんにならいいと思うけど、彼は目的の遂行の為に、私に尽くすだけで、愛してるとかそんなんじゃない。
それでも、幸せを感じる私は愚かなオンナだ。