ドリーミィ✡ マジカリア
それが、マズかった。
苛めは、さらに酷くなっていった。
直接的な暴力がある訳じゃないが、嫌がらせをされたり、体育のグループで自分だけ仲間はずれにされたりと、
精神的な暴力が兎に角長く続いた。
苛めの主犯は、目立つグループの人間。
と言う訳ではない。
どちらかといえば目立たないグループの人間だった。
そしてそのグループは、頭の良い人間が集まったグループだったのだ。
その中に一人とても頭が切れる人がいた。
その人がおよその計画を立てて後の人が実行する。
そうやって苛めは繰り返されてゆく。
計画的な実行に百合のストレスはだんだんと貯まっていった。
ついに、百合は学校に行かなくなってしまったのだ。
…だが、そんな時、救いの手が差し伸べられた。
それは、とうの昔に諦めていた事だったが、心のどこかでやはり望んでいた事だったのかもしれない。
その救いの手は、どこまでも優しく、どこまでも美しく、彼女にとっては高嶺の花のような存在だった。
が、やはり彼女はその救いの手に救われたのだ。
そして、変わる事が出来たのだ。
そんな彼女にとって救世主の如く美しい存在の名前を
一ノ瀬 苺花と言った。
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