ドリーミィ✡ マジカリア
「ノア!分かってくれたんじゃなかったの!?」
「そう感情的にならないでよ。マリアお姉さんはいつも余裕ぶってるけど本当はすぐ余裕がなくなるよね。
それに、ノアは別に何も言ってないよ?
苺花お姉さんに、困ったら呼んでって言っただけじゃない?」
困った事?呼ぶ?
どういう事だろう。
それにこの子、見た目に反して言ってることが随分と大人っぽい。
小学校1年生位の女の子ってこんなにも語彙が豊かだろうか?
分からないが、ただ知識が豊富なだけとは考えられない。
「………本当に、それだけ…なのね?」
「もちろん」
マリア先輩は慎重に、ノアちゃんはとても軽く答えた。
「じゃあ苺花お姉さん。またね~」
「ばいばい。苺花お姉さん」
トアちゃんは結局出会いの挨拶と別れの挨拶しかしなかったが、実にあっけらかんとノア達は別れの言葉を口にした。
結局何だったんだ?
全然意味が分からない。
ここで別れるには、私が置いてきぼりにされ過ぎている。
「え?ちょ、まっ、待って…!一体何なの…?貴女達って…」
「……うーん?それは今言うことではないかな。ノアとトアと苺花お姉さんが次に会った時に教えてあげるよ」
思わず呆気に取られてしまった。
意味が分からないまま、去ってしまうと言うのか…?
「苺花ちゃん…ごめんね…」