気になる!
客人は理由を聞いて納得する。


もちろん、これだけが効を奏している訳ではない。他にもまだあるが、これ以上は言わないでおこう。校長は笑ってやり過ごした。


そこからの流れでお互い読書が好きだという話
になった。ここまでの話ならついてこれる人は
これまでにも、何人かはいた。


だが今日の客人は違った。
海外の古典作品ともいえるような作品や詩まで
話ができ、なおかつ好みの作品の傾向も一緒だった。


校長は嬉しさの余り、コレクションを自慢する為、図書室へと誘った。
客人も客人で当初の目的をすっかり忘れてしまっていた。


「はああ。スコッティですか。懐かしいな
あ。学生の頃良く読みましたよ。」


「それは良かった。我が校には貴重な本が
あるんですよ。」


そう言って案内したのは図書室入口近くにある
一画だった。
ガラスケースには年月を掛けてゆっくりと変色
してきたであろう本が展示されている。
わたしここにいます、と控えめな感じで。
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