気になる!
4 事件です!その2
「安田先生!大変ですぞ!」


誰とは分からない声が図書室に響いた。


声は、出入り口近くの展示スペースからの様だった。美鶴が向かうと校長と男性一人、生徒が
何人かで円を作っており、呼ばれた司書の安田さんもいた。


どうやら展示している貴重な本に何かあったら
しい。
司書と校長のやりとりが聞こえてきた。


「…そうか鍵、図書委員ですよ!」


美鶴は凌と共に遠巻きに見ていたが、図書委員
という言葉が出てきた事で穏やかでは居られなくなってきた。


「…図書委員がどうかしたんですか?」


美鶴は人の中に自ら入っていった。
注目が痛い。


「君は?図書委員?」


「そうですが…。」


「昨日当番だった生徒はわかるかね?」


「それは…私です。」


校長の表情が急に強ばる。


「正直に答えて欲しい。この本の頁を破い
たのは君かね?」
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