気になる!
用意した3冊の本の臭いをあらかじめ覚え、目隠しして臭いを嗅ぎ分けて、当てる。


で、全部正解。
本の臭いが好き、臭いフェチだっていうのは自分の中では別に何とも思ってなかったけど、こうしてみると余り他人に言うべき事ではないのかもしれない。


「……本借りてくる。」


肩を震わせ、未だ笑い声を噛み殺している二人を尻目にカウンターへと向かった。


……あ。居た。


そう言えば木曜だった。忘れてた。
同じクラスの篠田美鶴の当番は月曜と木曜。
そのサイクルを掴むまでに、毎日通って2週間はかかった。


今日読んでいるのは…、


「借ります。
15H(じゅうごホーム)の3番。」


クラスと出席番号を言ってから、カウンターに
本を置く。


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