『鳥』になる瞬間。
藤崎千早と鈴木りん
【チハヤside】
いよいよこの日がやってきた。
去年の全国代表合宿の移動中、私は交通事故に遭った。そのあとは死ぬほど辛いリハビリに耐え、皆が帰った後も私はひとりグラウンドに残って練習をしていた。
ーーー正直、まだ足は痛む。でも、この大会を無駄にするわけにはいかないんだ。
「女子走り幅跳びの招集を行いまーす!選手の方は、名前を呼ばれたらゼッケンを見せてください!」
懐かしい、この招集の掛け声も。この景色も。そしてーーー
あの子も。
「・・・・・・4210番、鈴木さん!」
「はい!お願いします!」
気合の入った声で礼儀正しく挨拶をしたのは、西宮高校の『鈴木りん』。
県で私に次ぐ、2番目に跳べる選手。そして・・・
私の永遠のライバル。
いよいよこの日がやってきた。
去年の全国代表合宿の移動中、私は交通事故に遭った。そのあとは死ぬほど辛いリハビリに耐え、皆が帰った後も私はひとりグラウンドに残って練習をしていた。
ーーー正直、まだ足は痛む。でも、この大会を無駄にするわけにはいかないんだ。
「女子走り幅跳びの招集を行いまーす!選手の方は、名前を呼ばれたらゼッケンを見せてください!」
懐かしい、この招集の掛け声も。この景色も。そしてーーー
あの子も。
「・・・・・・4210番、鈴木さん!」
「はい!お願いします!」
気合の入った声で礼儀正しく挨拶をしたのは、西宮高校の『鈴木りん』。
県で私に次ぐ、2番目に跳べる選手。そして・・・
私の永遠のライバル。