闇だらけの総長~刻印に隠された過去~
聖子はまだ渋っていたがコクリと頷き洗面台のところへと向かった
……なんで洗面台のところ知ってんだ?
まぁ、元ここの教員だけあって知っててもおかしくはねぇか
そんな事を考えていると顔をタオルで隠しながらリビングに聖子が入ってきた
美「どーしたんですか?」
聖「いや、その
自分のスッピンの顔って好きじゃないから…」
それで顔をタオルで隠してたんだな
美「………好きじゃないとか言うなよ」
聖「え?」
ぽつりと小さな声で俺が言うと聖子は聞き取れたのか聞き取れていないのか分からないがびっくりした表情をしていた
美「先生のお母さんが腹痛めて産んだんですよ?
そんな苦労もちゃんとわかった上でそんな事をいうんですか?」
聖「…………」
何も返す言葉がないのか黙ってしまった
美「はぁー、充分顔整っていると思いますけど?
何がご不満なんですか?」
実際に童顔で幼く見えて可愛いと思うけど
聖「不満じゃない、けど…」
美「けど、なんだ?」
聖「貴方のお姉さんみたいに美人なわけでもないから自信が持てないのよ」