水曜日の片想い
「ごごごご、ごっ、ごめんなさいー!!!!!」
「お、おい!?」
今日まで生きてきて発した声の中で1番大きいだろうと感じるくらい思いっきり叫び、その場から駆け出した。
背後から橘くんの声が聞こえてくるけど、そんなの気にしていられない。
恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい…………!!
なんで伝えようとしてるの。
今求めているのは橘くんの彼女になることよりも、橘くんの隣にいること。
告白して関係が壊れてしまうのが1番嫌だったはずなのに、なんでこんなに焦ってるんだろう。
しかも言う前に失敗してるし!!
ホント、かっこつかないよ………。
今日はせっかくの水曜日なのに。
放課後、どんな顔して橘くんに会いに行けばいいの…………!?
わけがわからなくて、教室に着くまで無我夢中で走り続けた。