水曜日の片想い
1%の可能性
「はぁ…………」
今日は何回ため息をついたんだろう。
10回を超えたあたりで数えるのをやめてしまった。
ため息をつくたびに、廊下を歩くスピードがいつもよりかなり遅くなる気がする。
わたしのトレードマークであるポニーテールも、今だけは鉛のように重たい。
待ちに待った、大好きな水曜日。
放課後は他のクラスの橘くんに会える唯一時間。
いつもなら嬉しくて、楽しみで、1秒でも早く会いたくて、少し小走りで図書室に向かうのに、
今日は逆に行きたくない気分だ。
図書室に通いつめて数日。
まさなこんな気持ちになる日がくるなんて思ってもいなかった。