水曜日の片想い
別に何か欲しいなんて言ってない。
それとも、橘くんが何か欲しいとかそういう感じ?
「なに、悪い?」
「悪くないけど……」
「俺がやりたいだけ」
それだけ言うと渡された射的銃を構え、パンッといい音が耳に響く。
3発目くらいを打ったところで、ポスッと軽い音が地面に落ちた。
「おー、やったな兄ちゃん。おめでとう!」
「どうも」
見事橘くんが落としたのはペンギンのぬいぐるみだった。
「さっすが橘くん、なんでもできるんだね!」