水曜日の片想い
わたしは瀬戸日菜子(セトヒナコ)。
小さすぎず大きすぎずの平均的な身長に、
胸まで伸びた黒髪はひとつにまとめてポニーテール。
人よりちょっと色白なくらいで顔は可愛くもなく平凡中の平凡。
食べることが好きなどこにでもいる普通の高校2年生。
そんなわたしの日課は、毎週水曜日の放課後に図書室に来ること。
夏の日差しはここにある図書室のクーラーにも負けないくらい暑い。
窓から差し込む太陽の光がじわじわと体を攻撃してくる。
そんな眩しい太陽の光を浴びながらカウンターに座る橘くんを盗み見た。
今日は水曜日。
1週間で1番好きな曜日。
それは、橘くんに会えるから。
水曜日の放課後は橘くんが図書当番で、違うクラスの橘くんと話ができる唯一の時間。
今日も橘くんはかっこいいなぁ。