水曜日の片想い


最初は無視。


次は「話しかけるな」と一括。


次は「何?」と不機嫌そうな顔。


日を重ねるごとに、少しずつ橘くんがわたしと話をしてくれるようになっていた。



相変わらず無愛想だけど、挨拶も返してくれるようになってきて、ちゃんと進歩してるって実感する。


目標は目指せ両想い!だけどまだまだ道のりはほど遠い。


自分の中では友達くらいにはなれたと思ってるけど、橘くんはどう思ってるのかな。


さすがに毎週通ってるんだから他人ってことはないだろうし………最低でも知り合いレベルにはなってると思うんだよね。



たくさん不安はあるけど、橘くんに会えるだけでとても幸せ。



橘くんと同じ空間で本を読むこの時間がなによりも大好きなんだ。


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