ずっと…………
暁side
「はぁ」
暇だ。
真洋のヤツが職員室に行ってから
そろそろ30分が経つ。
真面目そうな先生だったし、なが~い話を
聞かされているのだろう。
先生方には待たされる身にも
なって頂きたい。やることねぇし、暇。
「ふぁ~」
本日、10回目ぐらいとなるあくびを
堪えきれず盛大に行った。
「眠ぃ」
「あれ? 暁じゃん、何してんの?」
「ん~?」
俺が声のした方を見ると
髪を明るい茶に染めたショートヘアーの
女がドアからひょっこりと覗いていた。
「どなたでしたっけ?」
「うわっ、サイテー。たかだか数週間で
私のこと忘れたんだ?」
「冗談だよ、冗談。
だから、その手を開こうぜ。なっ?」
「私だって冗談だよ? ねっ、結実」
「ん~、香代ちゃん怖かったよ?」
「結実まで⁉ ヒドイ」
「あっ、ごめん。そんなつもりじゃ」
「なぁ、香代。その子誰?てか座れば?
予定あんなら良いけど、無いなら
話相手してくんねぇ。俺、暇過ぎて死ぬ」
香代は後ろを振り返ると
結実ちゃんとやらに確認をとった。
「結実、時間平気?」
「私は大丈夫だよっ」
「じゃあ少しだけ、良い?」
「うん‼」
「失礼しま~す」
「お邪魔します」
二人はそう言って教室に入って来ると
俺の側にあるイスに座った。
香代は何故か視線を泳がせている。
「どうした?」
「なんでもない」
「そうか?」
「うん‼」
若干、顔が赤い気がするが
香代がなんでもないと言うのなら
なんでもないのだろう。
隣を見ると結実ちゃんは何故か香代を
優しい眼差しで見つめている。
尋ねたいのは山々だが
まだきちんと紹介されていない以上
名前を呼ぶのは躊躇われる。
香代は未だに視線が彼方へと向いている。
「あのー、香代さん? そろそろ隣の子を
紹介して欲しいのですが」
「ん? あっ‼ごめん。忘れてた」
「忘れてたって、友達じゃねぇの?」
「友達だよ‼ これから親友になるし」
「なのに忘れてたのかよ…」
「だって…………」
「香代ちゃん、私は平気だから
気にしないで良いよ」
「結実~、可愛すぎ」
「えっ‼ かっ香代ちゃん⁉」
香代は何に感動したのか
結実ちゃんに抱きついて頭を撫でている。
「香代~、いい加減にしろって。
困ってるぞ」
「うわぁ、結実ごめん。嫌だったよね?」
「ううん、大丈夫」
「良かった~」
「終わり? 紹介は?」
「今からするよ。えーと、この可愛い子は
木田 結実(きだ ゆみ)。クラスで
席が隣だったから仲良くなったんだ。
で、こっちが
国上 暁(くにがみ あきら)。
さっき話した中学の時の友達だよ」
「木田 結実です。
よろしくお願いします」
「俺は国上 暁だ、よろしくな。
結実ちゃんで良いかな?」
「えっ⁉」
「あぁ、やっぱ木田さんが良い感じ?」
「あぅ、えっと…………
結実ちゃんで…良いです」
「マジで‼ 結実ちゃんも俺のこと
好きなように呼んで良いよ」
「じっじゃあ、暁くんはどうですか?」
「良いねっ、それ」
「ちょっと暁、結実に手出したら殺すから」
「出さねぇよ。
真面目に殺されそうだし」
「当たり前でしょ」
俺達はそれから小一時間
他愛もない話で盛り上がった。
暇だ。
真洋のヤツが職員室に行ってから
そろそろ30分が経つ。
真面目そうな先生だったし、なが~い話を
聞かされているのだろう。
先生方には待たされる身にも
なって頂きたい。やることねぇし、暇。
「ふぁ~」
本日、10回目ぐらいとなるあくびを
堪えきれず盛大に行った。
「眠ぃ」
「あれ? 暁じゃん、何してんの?」
「ん~?」
俺が声のした方を見ると
髪を明るい茶に染めたショートヘアーの
女がドアからひょっこりと覗いていた。
「どなたでしたっけ?」
「うわっ、サイテー。たかだか数週間で
私のこと忘れたんだ?」
「冗談だよ、冗談。
だから、その手を開こうぜ。なっ?」
「私だって冗談だよ? ねっ、結実」
「ん~、香代ちゃん怖かったよ?」
「結実まで⁉ ヒドイ」
「あっ、ごめん。そんなつもりじゃ」
「なぁ、香代。その子誰?てか座れば?
予定あんなら良いけど、無いなら
話相手してくんねぇ。俺、暇過ぎて死ぬ」
香代は後ろを振り返ると
結実ちゃんとやらに確認をとった。
「結実、時間平気?」
「私は大丈夫だよっ」
「じゃあ少しだけ、良い?」
「うん‼」
「失礼しま~す」
「お邪魔します」
二人はそう言って教室に入って来ると
俺の側にあるイスに座った。
香代は何故か視線を泳がせている。
「どうした?」
「なんでもない」
「そうか?」
「うん‼」
若干、顔が赤い気がするが
香代がなんでもないと言うのなら
なんでもないのだろう。
隣を見ると結実ちゃんは何故か香代を
優しい眼差しで見つめている。
尋ねたいのは山々だが
まだきちんと紹介されていない以上
名前を呼ぶのは躊躇われる。
香代は未だに視線が彼方へと向いている。
「あのー、香代さん? そろそろ隣の子を
紹介して欲しいのですが」
「ん? あっ‼ごめん。忘れてた」
「忘れてたって、友達じゃねぇの?」
「友達だよ‼ これから親友になるし」
「なのに忘れてたのかよ…」
「だって…………」
「香代ちゃん、私は平気だから
気にしないで良いよ」
「結実~、可愛すぎ」
「えっ‼ かっ香代ちゃん⁉」
香代は何に感動したのか
結実ちゃんに抱きついて頭を撫でている。
「香代~、いい加減にしろって。
困ってるぞ」
「うわぁ、結実ごめん。嫌だったよね?」
「ううん、大丈夫」
「良かった~」
「終わり? 紹介は?」
「今からするよ。えーと、この可愛い子は
木田 結実(きだ ゆみ)。クラスで
席が隣だったから仲良くなったんだ。
で、こっちが
国上 暁(くにがみ あきら)。
さっき話した中学の時の友達だよ」
「木田 結実です。
よろしくお願いします」
「俺は国上 暁だ、よろしくな。
結実ちゃんで良いかな?」
「えっ⁉」
「あぁ、やっぱ木田さんが良い感じ?」
「あぅ、えっと…………
結実ちゃんで…良いです」
「マジで‼ 結実ちゃんも俺のこと
好きなように呼んで良いよ」
「じっじゃあ、暁くんはどうですか?」
「良いねっ、それ」
「ちょっと暁、結実に手出したら殺すから」
「出さねぇよ。
真面目に殺されそうだし」
「当たり前でしょ」
俺達はそれから小一時間
他愛もない話で盛り上がった。