逸れ者ははじめから
佐々木は、小学生の頃に親友に片思いの相手を取られ見下された記憶があるらしい。
その一件から佐々木は、誰も信用せず誰よりもすぐれる事で周りを下に見れる事に気付いてしまったようだ。
中学の頃には、友達の彼氏を奪い取り
『あんたら不細工なんかより私の方がモテんのよ!』なんて…
そんな事に佐々木は、快感すら感じていた。誰よりもいい物を貰い奪いを
繰り返し続け性格がひねくれてしまった。
俺が言える事では、ないけど惨めだなって思う。

ルシファーも元は、天使達の中では最も美しい大天使だった。
だが、想像主である神に謀反を越こし、堕天使になる道を選んだ。
ルシファーも佐々木も、互いの意志疎通の食い違いで道を自ら謝ったと思うと似てるような似てないような…
そんな思いからいつしか俺は、佐々木を『ルシ』と勝手に改名したのだ。

だがなぜ?正はルシを変えたいの?
俺は、正の考えに疑問を覚えていた。
まもなく10分休みが終わる…また頭がいっぱいでなんかダルい…

『ガラガラガラ…』後ろの扉が空いた。
正が教室に入り、自分の席に戻る。
俺は、疑問を抱えながら3時限目の科学の教本を机から取り出した。
『ケリを付けよう』
俺はそう決心し次の授業を迎えた。


授業の呼令とともに、口に溜まる唾をまた俺は飲み込んだ。
『ゴク…』
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