君のために
「おーい! けーいーとーっ!」
物思いにふけっていた時、
ひときわ高い声が響く。
「…優」
道の向こうから
俺に駆け寄って来る女子。
「今来たのかよ」
「ん、今来たっ♪」
三島優。
アイドルのような容姿で、
雑誌のモデルなどもしている…らしい。
いわば、学校のマドンナと
いったところか。
「今来たばっかだけど、
慧人とデートに予定変更っ❤︎」
「いいのかよ、お前。
テスト赤点じゃなかったの」
「いのいの〜♪」