リンゴ飴
今年もダメだったな、、、
中2の今年も…
そう思って歩いていたら、あいつの家に着いてしまった。
「じゃあ、またね‥」
私がそう言ってあいつの家の前を通り過ぎようとした時だった。
「お前さー、…明日ヒマ?」
「えっ‥!」
私の足が止まる。
「どうせ、ヒマだよな?部活も休みだし…」
「なっ、‥なに言ってるの?!」
「だから、、明日ヒマなら祭りに行こうって言ってるんだよ!」
びっくりして、あいつの顔を見ようとしても、横顔しか見れない。
「・・・」
あいつから言ってくるなんて思ってなくて、言葉がでない。
「行くの?行かないの?どっち??…」
トクン…
心臓が止まりそう…
どっちって、、そんなの決まってる。
「‥行く!」
やっとの思いで伝えた。
「…ったく!早く言ってくれよ…
こっちも緊張してるんだから…」
やっと、あいつが顔を向けてくれた。
照れているのか、部活で陽にやけているからか、あいつの顔が紅くなっていた。
「じゃあ…前みたいにリンゴ飴
一緒に食べようよ。」
「うん…。おごってやるよ。」
ちょっと、得意顔であいつが言う。
明日は、あいつの顔みたいに紅いリンゴ飴を2人で食べよう。
前みたいに。。。