花火


それから悠樹とは一言も話さないまま

一週間が過ぎた。


今までなら一週間なんてすぐに過ぎて

あっとゆう間だった、一日もいまでは

一ヶ月分くらいに感じる。

相変わらず私は授業中、空を見るけどし

涼が私に悠樹のいいところ語っているのも

変わらない。

ただひとつかわったことは

大きな声をだして泣くことをやめた。

布団に、くるまって声を殺して泣く。

そして学校で悠樹を見たときはできるだけ

目をあわせない。

何か言われそうになったら逃げる

そして、一番変わったことは

部屋の窓の鍵を閉めたこと

たまに見えるんだ

こっちをみてる悠樹の影が

だめだよね、涼がいるんだから

私になんかかまってちゃだめだよ

私は悠樹が好きだけど

これもそろそろちゃんと卒業しよう

失恋したんだよ

そうだ、髪を切ろう

新しい髪型で新しい自分になろう。


そして私は次の日


もう、何年も伸し続けていた髪を

バッサリ切った。


気持ちの整理のつもりだった。


ショートカットヘアーで教室に登場した

私は今までと違いすぎて注目の的となった。

可愛いなんて言われたりもした。


悠樹だったら可愛い似合ってるっていって頭をなでてくれるだろうなと思った。

だめだ、気を緩めると悠樹のことを

考えてしまう、ほんとにふとした瞬間に

悠樹の笑顔が浮かんできたりした。

もう笑えなくなった。笑ったら悠樹の顔が浮かんできて泣きそうになる。

こんなにも悠樹のことが好きだったんだなって気付く。

涼は幸せ者だよ、悠樹の彼女ってだけでも羨ましいのに毎日笑ってる。

たまに私幸せなの良いでしょって、顔で

こっちをみてくるのがたまらなく嫌で

涼が嫌いなったりもした。そんな自分が

許せなくてだから私は誰にも心を開かない

笑わない。変わろう。


そう思った。



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