花火
正直な気持ち
次の日。
いつものように涼がこっちへ来た時
「涼、あのね、私…」
言おう、ちゃんと言おう、そして堂々と好きでいよう。
「な、夏希!早く購買いかないとクリームパンなくなっちゃうよ!」
「クリームパンより大事なことだから聞いてほしいんだ。」
「あ、な、夏希!わ、私ね、悠樹くんに告白したんだ。」
知りたくなかった。
私がもっと先にゆっておけばよかった
私も悠樹が好きなんだよって。
こんな悪いタイミングで悠樹がきた
「よ〜、夏希、大丈夫か?いつものクリームパンね〜じゃん。」
悠樹きっと昨日のことを大丈夫か聞いてるんだ。
でも涼がいるから私は昨日はありがとう
なんて言えない。いったらきっと
涼が怪しむ。そしてきっと裏切りものと思われる。
「今から買いにいくんだよ」
冷たく返す
今はいつもどおりになんて話せない。
「夏希…?お前、何があった?」
私は知らない間に泣いていた。
そして、無意識に悠樹に助けを求めてた
「だ、大丈夫だよ、悠樹には関係ないから」
そういって涼を連れて悠樹から逃げる
「おい、待てよ!」
悠樹が私を止める。
涼が意味わからないと言う顔でこっちを見る。
「も、もう…私に…話しかけないで!!」
言ってしまった。
泣いてることがバレたくないのと涼に裏切りものと言われるのが怖かった私は
悠樹を傷付けた。
でも悠樹は
「無理だよ、俺は俺だけはお前を見捨てることはしない」
見捨ててほしかった。
怒ってどっかいってほしかった。
いっそのこと涼と付き合えばいい。
そう思った。
「ちょっと場所変えるぞ。」
そういって私の腕をつかんで
どこかへ連れて行く。
だめだよ、涼が見てるから、私は涼を裏切れないから
力でかなうはずないのに必死に抵抗する。
「は、はなしてよ、悠樹に関係…ないよ…」
壁につかまる私を悠樹は無理やり抱っこして
私をどこかへ連れて行く。
涼をみると、
とても悲しそうに怒った表情をしていた。
涼は私に
裏切りものといってるような気がした。