【完】何度でも、キミの瞳に恋をする。







☪︎


˚




「思い出しちゃったんだね。」



残念そうな声色の

その言葉に顔を上げると




黒羽くんが今までには見たことのない







冷たい目で私を見ていた。








「このまま、キミを喰おうと思ってたのに。残念だなぁ。」






冷たく笑う黒羽くんを睨みつける。








「キスの魔法、効かなかったんだね。」


「………っえ?」


「僕に恋に落ちるようにキスの魔法、かけたのに。」






残念そうな言葉とは裏腹に

にやにやと楽しそうに彼は言う。










……………っ。





私は、強く、唇を噛み締めた。





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