【完】何度でも、キミの瞳に恋をする。
「兄貴と牧夏瑠璃はもう1年くらい付き合ってるんだけどな………
秋雨聖がきてから、牧夏瑠璃がそっちに媚を売り始めたらしいんだ。
牧夏瑠璃はもともとStarsの1位で、
確かに勉強も運動も容姿もいいかもしれないんだけど、
ものすごい、お嬢様気質なんだ。
欲しいものは全部手に入れたいーって感じの。
だから、兄貴が今ものすごく大変そうで………
せめて、Starsから落ちれば周りを見渡すと思うんだよ。」
聞いてみたら、ブラコン要素は満載でありながらも
結構真面目な理由で私は少し驚いた。
「だからさ、一緒に頑張ろうな?」
「うんっ。」
私は、リリーちゃんが差し出した手をガシッと握った。
………―もう、誰の手も離さないと誓って。