【完】何度でも、キミの瞳に恋をする。






☪︎


˚




全ての通常テストが終わり、残るは魔法実戦だけとなった。





私はドキドキしながら競技場に向かう。










………これで、通常テストの点が悪かったら意味無いんだけどさ。







でも、今回は少し、自信がある。




空白はなく解けたし、

苦手だった魔法実技も前回よりも難易度が高いのにも関わらず一発で成功した。







本当に、リリーちゃんとメリには感謝だ。







競技場にはたくさんの人が集まり、ざわめいていた。






こんなことは

Starsの魔法実戦があることは



珍しいらしい。






今までStarsは一度決まったらほぼ不動で


その圧倒的な強さに他の人は挑戦しようなんて思わないんだと、

リリーちゃんが言っていた。






その歴史を、1年生が

さらに転校生が


変えようとしているというのだから




ざわめくのも当然といえば当然だろうと




緊張しすぎて妙に冷めた頭で思う。









競技場は、いつも体育で使っている時とは


全く違って見えた。









周囲に張り巡らされた


厚くて強度の高いシールドに


いっぱいに埋まっているギャラリー





その周りを厳格な面持ちで警備している

先生方と学校専属の魔法警備員たち。









私は、すぅ、と大きく息を吸うと


リリーちゃんと軽く手をあわせて



競技場に入った。





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