【完】何度でも、キミの瞳に恋をする。







私はその姿に少し、腹立つ。





リリーちゃんだって、今まで、がんばってきたんだから…………っ!






「リリーちゃんっ!!!がんばれっ!!!」





気づけば私は、人前なのも忘れて大声で叫んでいた。





それに、リリーちゃんの緊張で固まったいた顔が振り返る。






ぶんぶんと手を振ってみせる私に

リリーちゃんはふっと緊張が緩んだように笑うと



深呼吸をして、

肩を下ろして、


シールドの中に入っていった。








「リーフ ウォール (草木の壁よ立ちはだかれ)」




最初に繰り出したのは、リリーちゃんだ。

リリーちゃんは最初は難易度の低い技を

スピードとパワーで、

強めようとしているみたいだ。





「ファイアー ドロップ (炎の玉よ飛べ)」




リリーちゃんを見下したようにふっと笑って

一撃で牧夏さんは草木の壁を消す。





「リーフ ドロップ (草木の玉よ飛べ)」

「ファイアー カヴァー (炎よ覆え)」




「リーフ フール (草木よ降れ)」

「ファイアー ウォール (炎の壁よ立ちはだかれ)」





リリーちゃんの繰り出す魔法を

牧夏さんはいとも簡単に消していく。




どう見ても、リリーちゃんが圧倒的に劣勢だ。







私はギュッと手を握りしめた。






牧夏さんは、ふふっと笑うと






「ファイアー カヴァー (炎よ覆え)

ストーン スペェア フール (石の槍よ降れ)」







リリーちゃんにトドメを刺しに行った。






「………っ、リリーちゃんっ。」





リリーちゃんが炎に包まれる。





もう、ダメだと思ったその時、





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