【完】何度でも、キミの瞳に恋をする。
「あ、芹沢ちゃん、起きたんだな!」
りりーちゃんの明るい声が耳に入ってくる。
「ぇ…………?あれ………?」
そこには、リリーちゃんと聖がテーブルを囲ってお茶を飲んでいた。
目の前には大きなテレビ。
もしかして、
もしかしなくても
ここって、リビング………?
ってことは、ここは家??
誰の??
私がひとりで混乱していると
リリーちゃんが面白そうに笑った。
「芹沢ちゃん、ここが、Starsの寮だ。
今日からあたしたちはここに住むんだぞ?」
え………
え…………
「えぇーーーーー!!」
私は驚いて、思わず叫んでしまった。
これが寮!?
いくらStarsとはいえ、良すぎでしょ!
高級ホテルのスウィートルームみたいだよ!
見たことないけど!
びっくりしながらもりりーちゃんの隣のソファーに腰掛ける。
「優菜。大丈夫か?」
聖の心配そうな声にこくん、と頷いてみせる。
「うん。もう大丈夫だよ。」
安心したように笑う聖をみてリリーちゃんが
「秋雨くんがここまで優菜を運んで来たんだぞ?」
と含み笑いをして言った。
運んできたって、もしかして…………
冷や汗がすーっと背中を流れる。
「もちろん、お姫様抱っこでな。」
………やってしまった。
「ごめん。重かったよね………。」
倒れた上にわざわざ運んでまで来てくれたなんて、申し訳なさすぎる。
「いや。優菜、もっとちゃんとご飯食えよ。」
そう言って聖は笑って見せた。
うぅ…。みんな優しすぎるよ。