【完】何度でも、キミの瞳に恋をする。
「いっちゃん先輩、トイレ行きたいよね?ね?」
「ほら、もうすぐで電話が鳴る予感がするぞ?」
と、いっちゃん先輩を半ば強引にリビングから押し出すと、
呆れ顔でため息をついている聖も交えて
私たちは
クリスマスパーティー兼いっちゃん先輩の誕生日パーティーを企画した。
「ケーキ担当はリリーちゃんね」
「え、あたし料理………」
「得意でしょ?」
「………………うん。」
苦手だなんて、嘘は通用しない。
だって、この前作ったっていってもらったクッキー、
すごくおいしかったもん。
「で、聖が飾り付け」
「は、俺がかわいい飾りとか作れるわけないじゃん。てか優菜、料理つくれるの?」
「………つくれない、です。」
「じゃあ、優菜が大人しく飾り付けしてな。」
「はぁい。」
私、料理苦手だから、こういうパーティーをやると、いつも飾り付け担当なんだよね……
もう、極めようかな、飾り付け………。
「じゃあ、買い出し行くぞ!」
「あっ、待ってー!」
私は、急にテンションが上がったリリーちゃんを追いかけて部屋を出た。